♥ ラテン語ってこんな感じ？

　（ゴガツウサギ speaks...in ラテン語）

（訳文）

デカルト先生，あなたの言うcogito ergo sumによる証明は，
つまるところ＜神＞という絶対者へと帰納されてしまいますよね．

啓蒙の世紀が大いなる過去へと流れ去った現在，
大文字のLa Vérité（真理）というのはとうの昔に崩壊していて，
あるのはune vérité（ひとつの真理）だったり
ta vérité（your truth）だったりする訳ですけれども，

それらが社会体の内部にリヴァイアサンの万人闘争を生み出すかといえば，
そこには何かしら，例えばラカンのl'Autreのような審級によって
ある種の統合が与えられているようにも思われます．

しかれども，
結局のところ思想家や物書きというのは，何らかのポジションを占め，
多かれ少なかれ戦略的に振る舞うことになるのであって，
それは完全なる客観および神の視点の不可能性からの
帰結ということになるのでしょうけれども，

問題となるのは常に現代，つまり＜actualité＞であり，
今，何をクリティークすべきかであり，
必然的にそれは自己言及の困難を含むことになりますが，
いずれにせよベンヤミンの言う＜歴史に忘れ去られた影の部分＞は
このようにして掬い出されて行かなくてはならないと思う訳です．

簡潔に言えば，啓蒙の光とその影になった部分との相互超克は
果たして可能かどうかというお話になるでしょうか．
この点に関して，
デカルト先生のご意見をお伺いしたいのですが．


「ラテンの血が騒ぐぜ！」


ど，どうもありがとうございました．