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『ヴァージンロード(六月の花嫁)』のリメイク版をリリースした時に,
yebisuさんに「DTMで弦のレガートは鬼門なのか」というツッコミを
頂いたことがあったんですけど,
その時僕には,何のことを言われたのか実はよくわからなかったのです.

というのは,あの曲で弦がマルカート(歯切れよく発音すること)しているのは
1カ所だけで,あとは基本的にレガート奏法(切れ目無く流れるように)だったからです.

しかし今日,音の立ち上がりのことではないかと,ふと思ったのでした.
僕の使っているソフト音源では問題ないけれど,
サンプラー系では確かに鬼門かもしれません.

昔<midiでクラシックを>でも触れましたが,
いちおうDTMでレガートさせるための基本的な方法を
以下に記しておきます.



サンプルmp3

1.ゲートタイム(GT)を長めにとって,音同士を重ねる

上のサンプルでは,それ以外のことはしていません.
mp3の前半(画面写真では上段)と後半(同下段)を聴き比べてみて下さい.
違いがわかりやすいよう,あえてフォルテシモで弾かせています.
(元ネタが分かった人はショスタコ好きですね(笑))

基本的にこれでだいぶ印象が変わるはずです.
あとは,

2.アタックタイムを長めにとって音の立ち上がりを遅らせる
3.エクスプレッションで音の頭をつぶす/立ち上がりの色を変える


などの方法を併用すれば(各音で毎回ちょっとずつ変えるのね),
だいぶ表情をつけることができます.
もちろん,ヴェロシティは一音ずつ細かくいじります.大前提ですけど.

ただし,
実質waveの切り貼り作業となるサンプラーでは,
どこまでこの方法が使えるか,よくわかりません.
特にフォルテの弾き始めに「ごりっ」という音が入るサンプルの場合,
けっこー難しいと思います.まさに鬼門.
なるべく無難な音色を選んでおいてエクスプレッションで微調整,くらいしかないかも.

隠しテクニックとしては,
例えば1stバイオリンがディヴィジってる(パート内で和音を奏でる)場合,
あるいは1stバイオリンと2ndバイオリンが両方とも左にいて,
(できれば5度以内の)和声を奏でている場合,
下の音の入りのタイミングをややずらしておく
という手法もあるでしょうか.
2トラック目の協力を借りて<ぼかし>を作るわけです.

弦楽器の表現力というのは,やはり管楽器よりも数段上だと思います.
これを機械でシミュレートするのは並大抵のことではありません.
完璧な再現は不可能と割り切って,
「まぁいっか,このくらいで」という満足ラインを
自分の中に設定しておくことが肝要だと思います.
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無題
ああ、なんとなく僕が言いたかった事を説明してくれてます笑

サンプラー系では元から表現豊かですが、素直でエクスプレッションでぐりごりやるのには向いてないかもなのですよね。
ループもせず、音を伸ばすと四秒位で音が途切れるとか。

言われるとおり2つトラック使い、クロスフェードとかで工夫が必要かもですね。

オーケストラルは素直でまして軽いのでエクスプレッションでいじれまくれる。
軽い、素直と言うのもこういう音源には大切ですね~
ループもしてるし、音域外の音もある程度再生してくれるし←実はこれ、僕みたいな人には重要
yebisu 2007/01/26(Fri)10:41:17 編集
元ネタ
5番の第3楽章Largoですね(笑)
いいですよね~、ハープからフルートへ引き継がれて・・・。(確信的に話を逸らす)
レガートは音源によってやり方を変えないといけない印象です。音を重ねるとつながったり逆に継ぎ目が目立ったり、きれいに聞こえる場所を何度も試して探す作業が要りますね。ストリングス、ならまだしもソロ楽器として扱うのはすごく面倒です!(笑)
音の立ち上がりは一番大切な部分だと思いますが、意外とリリースも音形によってはすごく変になったりするので、満足ラインはかなり下げるようにしています- -;
gratin  2007/01/26(Fri)23:26:27 編集
ビンゴぅ(笑)
>yebisuさん

だいたい合ってたみたいで一安心(笑).

このあいだの夏の一時帰国中にヨドバシで
サンプリングCDをアホほど試聴してきたんですけど(お店の人ごめん),
これではいろいろ大変そうだなーと思いました.
でも,<細かいことは脇に置き,それらしきものをぱっと作る>
という目的には向いていると思います.雰囲気重視で.

yebiっつぁんはしかし,CPU変えてパワーゲームに持ち込んだ方が
何かといいと思うよ!(笑) 新マシン買いましょう(<僕もだけど).

>gratinさん

5番の3楽章でビンゴです(笑).

ソロ楽器再現はむずかしいというよりは,不可能でしょう(断言).
gratinさんなら,自分で弾いたほうが早いはずですよね(笑).

こういうアルティザン(職人)的なシミュレーション精度の追求は,
アーティスト的な楽曲の(譜面の)完成度の追求とはまた別なんですけど,
DTMだと両者はどこかで切り離せずにつながっちゃっていて,
要するに作曲も演奏も,一人でこなすことになるんですよね.
たいへんですよねー(汗).
三月ウサギ URL 2007/01/27(Sat)03:29:43 編集
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