♥ 光速のお届け

宅配便の不在者票が，入っていたのです．
日付は1月30日．
フランスの宅配便は時間指定不可能なので，
今日受け取ることにして，お家にいました．

午前中に来てくれて助かりました．
それにしても中身は何だろう，誰か何か送ってよこしたと
言っていただろうか，と思っていたので，
宅配のおじさんに何すかこれと尋ねてみると，
「amazonだよ」という答え．

僕は思わず，セッパーヴレ！（うっそだー！）と言いました．
だって，発送したというメールから１週間経ってないんですよ．
早すぎます．
前回は１ヶ月かかって，こんなものなのだと思っていたし，
それに第一，日本からフランスまで葉書１枚送っても，
届くのには５日はかかるのですよ．

開封してみたら，ちゃんと僕の頼んだ
谷川浩司の『光速の寄せ：矢倉崩し初級編』など
４冊の棋書が出てきました．

手品でも見せられた気分です．すごいよAmazon，感動です．
まさに＜光速のお届け＞でした．

＊＊＊

いちおうパラパラと目を通してみて，

谷川九段の矢倉の本は，さすがに名著と呼ばれるだけあって，
とても骨太です．
これを頭に叩き込んだら僕も胸をはって矢倉が得意と言えそう．

柴田昭彦の詰将棋の本は，各問題についているヒントが大ヒントすぎ（汗）．
３手目に飛車切りとか（笑）．
手で隠しやすい位置に書かれているのがせめてもの救いです．

そして目から鱗だったのが森九段の『寄せが見える本』．
体裁は必死問題集なんですけど，解説が非常に丁寧で，
終盤どう振る舞うべきかについてレクチャーを受けているようです．
いい本です！

しかし笑ったのは，


「一度使用した駒は，それで役目が終わったと考えるのは早計です．
　命あるうちは何度でも攻めに起用してこそ，駒の持ち味が十分に生かされる
　というものです．」（44ページ）


その１ページ後，問題の解説中に


「よく見ると，いま打った▲２三銀がいなければ▲２三金の一手詰めであることに
　気づきます．それなら邪魔になった駒を処理してしまえば問題は解決します．」


さらに数ページ後には


「さて，邪魔駒は消せば良いのですが，その消し方にもいろいろあるので迷います．」


どこのギャングですかと思いました．そこはかとなくブラック．